とまり木かふぇブログ

子どもたちとの関わり。授かれなかった私たちにできること

治療し始めの頃の日記

2019年10月30日

 

ステージが、それぞれ違えど、目的は同じ。

「子供が欲しい。」

 

ただそれだけ。

 

想いは一つ!

なんだけど、、、

 

Twitterを覗くと、色んな方がいる。

 

男性不妊、採卵ができない、不育症、

低AMH、着床障害。

 

私は、原因不明。詳しく調べた訳では無いけれど、採卵も普通にできるし、これまで5回移植し1度だけ着床まではできたこともある。

年齢によるものとしか医者は言わない。

 

主人と知り合ったのが遅かったから、

と責められても

だからといって、他の誰でもなく

主人じゃなきゃだめでしたから。

 

 

私とひと回りも歳が離れた主人は、

私ほどの必死さはなくて。

是が非でも子供が欲しい!というよりは、

2人で生きて行く人生もあり。と言う。

 

昔、ブログにしようと思い始めの頃

書いていたメモが見つかった。

これは、最初の不妊治療で門を叩いた総合病院の時のだ。

体外受精の2個目の凍結胚を戻し陰性だった時2017年10月12日のもの。

実は、この治療の前には、子宮筋腫摘出手術で入院もしていて、きれいな子宮で臨んだ大事な大事な一手だった。

 

「2017年10月12日

今日は、判定日。
朝から顔には出さずとも緊張しっぱなし。
ずっと高温期を保ってるし、

普段から基礎体温は低めなのに、

37度になった日もあった。
なんとなく、いけるんじゃないかな。

なんて思って、頭の中では、先生が、『陽性ですね。良かった。良かった。』と、

冷静沈着なおめでとうを言ってくれてる。

それに、嬉し泣きをする私。

旦那と顔を見合わせて、うふふ。どうだ!

なんでやりとりまで想像してた。

今度ある女子会でも、『発表でーす。』って言えたらなぁ。

英会話の友達にも、『できたよー』ってメールしよ。

家族にも、『実はおばあちゃんの

お葬式サボってまで、行けなかったのは、

このせいで気が気じゃなかったからなのさーって。』って言おう。

そんな想像をしてた。

採血と、採尿を済ませて、
病院二階の産婦人科の第1待合室で、

最初は、旦那といつものようにばかを言ったりたわいもないおしゃべりしながらいた。
次の第2待合室になってからは、

もう、緊張で、緊張で、

ずっとお守り握りしめながら

なんかそわそわそわそわしてた。

いつもここへくると、周りの患者は妊婦さんばかりが目について、不妊で戦ってるのは、

私ぐらいなのかなぁ。

みんな、ちゃんと子を授かってふつうに産むんじゃろな。

孤独やなぁ。って感じるのに、

今日は、左には酸素ボンベを背負って

待つ痩せた人。

右には、目深にキャップをかぶった

年老いた女性。

私なんかより、命に関わる人が目立つなぁ。

私なんて、贅沢で座ってるんだなぁ。

って思いながらいたら

もうすぐだっていうのに、

もよおしてくるし。

いつ呼ばれるかもわからないから、

豪速球でトイレをすまし、戻る。
そしたら、今度は、『俺もトイレしたい。』

って旦那が言い出す。

えっ?呼ばれたらどーすんだよ?

一緒に聞いて欲しいなぁ。

って言って、旦那にも慌てさせた。

そういえば、さっき来るなり、

産婦人科までの上りのエスカレーターで、

私はいける!と、

思ってんのに、

『まぁ、そんな簡単ではないよ。

ダメかもしれんってつもりでいかんにゃ。

はっはっはっ。』

なんて、口にするから、

口にしたことって、

本当になっちゃうことってあるじゃん。

言霊の力っての?
『もう!ばか!それ以上しゃべるなぁ!

口にしたら、そうなるじゃん!』

って怒った。
たまーに、旦那はちょっと

喋りすぎるところがあって。

いいことも悪いこともぜーんぶ

口にだしちゃう。いっつもそう。
期待しすぎるとショックもまた大きいからそう言ったのはわかるけど、、、

今じゃないでしょ!

さて、診察の順番が回ってきた!
診察室のドアをノックして、

『お願いします。主人も連れてきました。』
『あー、はいはい。どうぞ。』

と、もう一つ椅子をだしてくれた。
先生は、いつも言葉数が少なくて、

一言二言で、診察が終わっちゃって、

毎回情報が少なすぎていろんなことが

不安なままになることが多いんだけど、

帰ってから、

ネットの住人になってGoogle先生

よくお世話になるくらい。
旦那を連れて行くと、

いつもより少しは丁寧な説明になる。

先生『うーん。陰性なんだわー。

尿が。血液もね、、、ダメなんだわー。

どっちも、ダメってことやから、

ダメなもんはだめなんやわー、、、』


『あー、、、、そう、ですか、、、』
しばらく無言になってしまった。

なんか、頭の中が真っ白になって、

自分しっかり!とか思ってるうちに、

先生が、『次の診察で、

膠原病の一種であるなんとかっていう

検査をしましょ。

次のたまごを戻す前に、ね。
原因になってないか調べましょう。

ま、何千人に1人とかだから、

ないとは思うよ。』

って私が青ざめて行くのをみて、

フォローっぽくなってるし、口調が。
もう、『あ、はい。』しか言えない。

なに?私、また、わけのわからない

病気持ってるんか?

これまでも、甲状腺ホルモンの値が

良くないからチラージン飲んでね。

とか、不妊治療しなかったら、

わからなかったことが私にはあるから。

高原病?(この時は、

膠原を高原だと本気で思ってた。笑)

ってなによ?

そしたら溜まってた感情が一気に吹き出して、涙が堪え切れなくて泣きながら、

『あ、ありがどゔございまじだ、、、』

って嗚咽で言葉にならない

挨拶をして診察室を出た。

待合室を通り過ぎる間、

泣いて泣いて泣いて、

人気のない廊下にでて、

ベンチに座って泣きじゃくった。
『悔しい、、、』
『こんなに頑張ってきたのに、』
不妊にいいって言われたことは全部やった。
ビタミンEも、葉酸も、梅も、Lカルニチンも。坐剤や、エストラーナテープだって、、
そのために、お腹開腹してまで、

子宮筋腫とったし、
体を温める努力もした。でも、、、
神様は私には子を授けてくれないんだ、、、
私には、来てくれないんだ、、、

ずっと泣いた。

旦那が横にいて

そうだね。そうだね。

って聞いていてくれた。

泣いたら、なんか、

やけくそな気分になっちゃって、

お肉!お肉が食べたい!ステーキよ!

サイコロステーキ!
今日は、意識してやめてた、コーヒーや、お酒、飲んでやる!って。

ステーキ贅へ連れて行ってもらった。
そのあとは、スターバックスに。
ついでにスターバックス

近くに先週たまたま見つけた

シフォンケーキのお店

パティスリーじゅんへ。

ケーキ3つ。

ほんま、感情に正直なほどやけくそ、、、笑


でもね、改めて、旦那と、結婚してよかったな。って、思った。

ステーキ贅で、会話してたとき、
『お前も、俺も、おんなじやな。

って思ったことがある。

お前、病院でさっき泣きながら、

なんて言ったと思う?
「悔しい、、、」って言ったんだよ?
「悲しい。ではなく、悔しいって。」
これってさ、ただ、

できなかったからえーん、

悲しいよぅ。って甘えた感じではなくてさ、

一生懸命に向き合って取り組んで、

その自負があって、

それが結果につながらなかったから、

悔しい。なんだよな。
俺もそうだから、、、
そういうお前の感情が好きだな。』

って。

なるほどね。悔しい、、
って、そうかもね。

『今回できなかったのは、

お前も、誰も悪くないんだよ。

運なんだから。

できてもできなくても、

俺は、お前のその中身に惚れて結婚したんやから。

できたら、嬉しい。

できなくても、そういう人生もある。

選択肢は一つじゃない。

また一つ経験したじゃんか。

知らなかった世界を知った。

それは、同じように困ってる人の

気持ちがわかるようにもなったわけで、

経験値がまた増えたじゃん。

例えばだよ?

そういうカウンセラーに

なったとしたら専門家だよ。

すごく信頼されるわな。』

うん。うん。そうだよね。

産めない嫁で、申し訳ない。
昔だったら、嫁、失格って感じやん。
遺伝子レベルで弱っちい人間でごめん。
なんで、もういらないって思ってる夫婦には

できて、ほしいところには、来ないの?
って泣きじゃくる私に、

こう言ってくれた。

旦那ちゃん、いい男だねぇ。
アドバイスは的確だし、

言ってほしいことを言ってくれるよね。」

 

ここまでがメモ。

今読み返しても、泣けてくる、、、😭